産直ステーション夢四国

7月豪雨の被災地 「愛媛県吉田町」訪問レポート

7月に発生した未曾有の豪雨災害。その災害から3ヶ月が経過し、被災地域でも災害前の生活を取り戻しつつあります。
しかし現地での取材を行い、住民が災害前の生活を完全に取り戻すまでにはまだまだ時間がかかりそうだと分かりました。

10月31日、私は愛媛県吉田町にある「赤松農園」へ取材に訪れました。
JR予讃線の伊予吉田駅から車で15分ほど進んだところから、道路の様子が変わってきます。

「これでも土砂が無くなった方で、当時は土砂で道路と川の境目が無くなってたんですよ」
赤松農園の赤松さんが当時の状況を教えてくれました。
川を流れられなくなった雨が民家へ流れ込み、住居を浸水させ、生活へ大きな打撃を与えたそうです。

※災害当時の写真です

家の庭が川になり、車が浸かり、家の中に水が浸入してきました。
その水の高さは80センチにも及び、水圧で倉庫の壁が崩れてしまったそうです。
 

更に地域の奥へ入ると、土砂崩れのために倒壊した家屋が見えてきました。
家の基盤が崩れ、家屋は大きく傾いてしまっています。
はがれた壁から見える家の中にはまだ荷物も残っている様子ですが、取りに戻ることもできない危険な状況です。
幸いにも留守のため怪我人はいなかったそうですが、その光景が当時の土砂の勢いを物語っています。


山から流れてきた土砂がこの家屋を襲い、川を埋め、多くの水害を発生させました。
この土砂崩れで道路のガードレールはなぎ倒されてしまい、今も復旧には及んでいません。

この災害のあと、1番辛かったことは何だったか赤松さんに伺いました。
「1ヶ月の断水が1番辛かったですよ。水のありがたさを感じました。でも、電気が3、4日で復旧してくれたのは本当に助かりました。テレビも見れなくなってたので、スマホから情報を得るしか無かったんですよ。」

この地域では上水場も被災したため、水の復旧が特に遅れてしまいました。
赤松さんは使っていなかった井戸から水を汲み上げ、洗濯やトイレはその水を家の中まで運んで使っていたそうです。
蛇口から飲める水が出ることが生活の中でいかに大切か、普段の生活で感じることの無い感謝を思い出すことができました。


愛媛県吉田町は写真の通り山間に位置しており、土砂による被害も大きかったため今も復興途中ですが、赤松農園ではすでに柑橘商品の出荷が始まっています。
赤松農園の園地では大雨による被害が少なく、みかんの出荷は例年通り行えます。


しかし、この災害で園地を流された農家もあり、また農機具への打撃も大きく、赤松さんも多くの農機具の買い換えを余儀なくされたそうです。


「今年は色付きが早い。甘いみかんを出荷出来るように頑張ります」

赤松農園では、水はけが良い急斜面で、他の木に遮られること無く太陽の光をたっぷり浴びて育つため、甘いみかんが育ちます。
既に10月中旬から極早生みかんの収穫、出荷が終わり、今は早生みかんの収穫を行っています。
私も一つ早生みかんを頂きましたが、非常に甘く、「早生」のイメージが覆りました。
早生みかんは12月中旬まで出荷され、それ以降はデコポンやポンカンなど様々な柑橘の出荷が始まります。


愛媛県の吉田町では100年以上経験の無かった大災害に見舞われました。
大雨の被害は甚大で今もあちこちに爪痕を残していますが、その地域では人々が生活を取り戻しつつあります。
柑橘は年によって味に特色がありますが、その要因は一つに限定して推測することができないため、今年がどんな柑橘かは収穫してはじめて分かるそうです。
今年の吉田町は大雨に見舞われ水分は豊富に、酷暑のおかげで太陽の光はたっぷりと浴びています。今年の柑橘はどんな味か、とても楽しみですね。

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